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- 種類
- 建造物
- 名称
- 水毛生家住宅 附 庭園
- よみ
- みもうけじゅうたくつけたり ていえん
- 員数
- 主屋・前蔵・後蔵(3棟)
- 所有者または管理者
- 個人
- 所在地
- 本町3-11-14
- 指定年月日
- 平成 8. 1.25
水毛生家は、江戸時代に村役人をつとめた家で、代々の当主は伊右衛門[いえもん](伊余門[いよもん])を名乗り、地域のリーダーであると同時に文化人でもありました。
この家は、表構えが切妻妻入の農家で、内部の間取りは町家となる県内で他にはみられない構成です。北国街道に面するミセノマは、この家の一番古い部分で、屋根に石を置いた板葺屋根の勾配となる江戸時代末期の構造を残しています。
もとの主屋は農家風の間取りでしたが、茶の間[チャノマ]より後方は明治10年(1877)頃に大きく改造が行われ、茶室の可夕亭[かせきてい]をはじめとして、京風に洗練された数奇屋造りになりました。家屋の東に突き出た茶室は、大正初期に増築されたもので、自由にくだけた趣向の書院風の茶室です。水毛生家は下ノ間・上ノ四帖半、八帖茶室、可夕亭、というお茶のための部屋に、1間ほどの深い土庇[どびさし]をぐるりと回してこれらを連続させており、広い庭とともに見事な「お茶文化」の空間が構成されています。
庭の一角にある大杉は枯れてしまいましたが、元和[げんな]2年(1625)加賀藩主前田利常[としつね]が休息したとき、この杉に馬をつないだと伝えられています。